病棟保育の充実を!

保育の問題といえば待機児童解消がまず一番の課題です。無償化の前に取り組むべきであることは言うまでもなく、多くの母親や専門家が訴えています。

さらに病院や施設の子ども支援の立場としては、病棟保育士の加配、または制度の充実を願います。昨日の投稿では病棟保育士の担う力について書きました。〜病棟保育士は大きな力〜

病棟を見渡すと、多くの医師、看護師が横の繋がりで連携をとっている印象です。チームで、または職種に応じた意見交換、相談も可能でしょう。緊張の連続の中、自分の立ち位置で医療に集中しつつ仲間がいる安心感のようなものがありそうです。

しかし、多くの病院で保育士の業務を目の前にして感じたことは、医療職ではないというのが理由でしょうか、周囲との関わりが希薄なように感じました。これはあくまでも個人的な印象で、全ての病院にあてはまるわけではありません。

しかし、保育士は病棟に一人または二人。複数でもシフト制です。医療者のフォローはあるとはいえ一人で保育を任せられている場合もあるという現状も聞きました。

病棟での中心的立場は子ども。そして家族、特に母親です。小児病棟の本質を考えれば、手厚くされるべきは主人公のこころに寄り添う立場、保育士の存在。保育士の力は計り知れません。

しかし、現在その数が十分でないというのが印象です。

少し前までは、看護師が現在の病棟保育士の役割をも担っていましたが、緊張を強いられる業務の負担に課題があり、数年前に保育士の配置が進み始めたことを考えれば、その充実はまだまだ途上にあることがうかがえます。ニーズの高まりに応えられているかというと、一般的にはまだまだ医療機関で病棟保育士をを置くケースは多くはないようです。

今後さらに保育士が増えること、そして当たり前に常時複数体制が確立されることを望みます。

ここ数年でチャイルドライフスペシャリスト(CLS)や、ホスピタルプレイスペシャリスト(HPS)などが配置されるようになってきました。CLSやCLSと保育士が手を携えて温かく患者や家族に向き合っているところもあり、そんな病院がもっと増えることを願います。

母親は子供の身のまわりの世話以外に、多くのやるべきこと、心理的負担に苦しめられます。

子どもたちの笑顔のために !

母親たちへの手厚い寄り添いのために !

そして保育士が安心とゆとりを持って笑顔で子どもたち、家族のケアができるように !

もっともっと病棟に保育士を !!

 ~病棟保育士は大きな力~

病棟や施設で活動するときはほとんどの場合、保育士さんがプレイルームの設定やベッドサイドへの案内など、また病院によっては子どもたちに声をかけてプレイルームに集めてくれたりなど、活動のサポートをしてくれます。

病棟保育士とは、小児病棟に入院している0~18歳くらいの年齢の子どもたち対象の保育士で、最近になってその必要性から徐々に各小児病棟に配置されるようになりました。

業務の柱となるのが、子どもの発達支援やストレスの軽減などの心のケアです。

大まかに分類すると、子ども支援・家族支援・医療従事者との連携。

○子ども支援ー

病棟を明るくし、遊びなどの関わりを通して子どもたちの入院生活が楽しく、安心して治療を受けられるようにすることが大きな役割です。また、子どもたちの年齢が幅広いため、個別の対応にかなりの工夫が必要で、人間関係の悩みの相談を受けることもあるようです。

○家族支援ー

入院の付き添いは、主に母親です。途中で家事をしに帰宅するような時に預かり保育を行ったりなど、家庭支援を行う病院もあります。

○医療従事者との連携ー

保育室で集団保育をする時など、感染が広がらないよう日々の清掃や消毒にも気を遣います。保育の記録をカルテに記入したり、子どもの様子、家族の様子など情報を医療者に申し送りをするのも病棟保育士の重要な業務だと言えます。

しかし、ニーズは高まっているのに、一般的にはまだまだ医療機関で病棟保育士をを置くケースは多くはないようです。配置されたとしても1つの病棟に1人または2人シフト制。看護師のフォローはあるとはいえ一人で保育を任されている場合もあるという現状も聞きました。

大きな力でありながら、

「孤高奮闘です」

というある保育士さんから、SHJのプログラムが、保育士の立場から期待されていることを伺いました。

活動が頻繁にあると、

💮保育士の負担が軽減される

💮変化の富んだアトラクションを入院生活に取り入れることができる

💮クラフトなどは日頃の保育のヒントとなる

💮生活のリズムを作ることができる

など。

また、病床数が不足している時など、小児が成人病棟に入院することも実は少なくありません。同世代の人がいなくてさぞ寂しくつまらない日常でしょう。私たちが出向いて活動することによって、子どもたちの活動が増え、またそんな子どもたちに対して気がかりに思う保育士をホッとさせられるかもしれません。または、小児病棟で活動中に、保育士さんが他病棟の子どものところへ行くこともできます。

多くの課題を抱える子どもたちの日常への寄り添いに、SHJが力になれること、もっともっとありそうです。

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大トロ車椅子からのメッセージ・シーズン2

💮 電動車いす女子と手動車いす男子の共同制作・・大トロ車椅子のデビュー作!

「テッドに電動車いすを操作させてみた」

https://www.youtube.com/watch?v=PMRrjRHY0Ok

に続く第二弾、公開開始!

💮💮大トロ車椅子第二弾!車椅子ユーザー・テッドの日常~外はバリアでいっぱい!~

「またテッドが転ぶ?!外には危険がいっぱい!でも助けてくれる仲間もいる」

https://www.youtube.com/watch?v=HByVPZot-xs&feature=youtu.be

車椅子生活になったテッド。

外に出るとまだまだバリアが多い!

しかし、外に出てみれば意外と助けてくれる人も多くて人がバリアを補ってくれることも多かったり。

助けてもらって感謝の意を表すことはとても大切なこと!

また、車椅子を重く受け止めすぎても健常者と障害者の差?が顕著になってしまう。

隔たりを感じてしまわないように、

シリアスすぎる内容ではなく、

純粋に笑ってほしいな、

という思いを込めて、電動車いす女子と手動車いす男子コンビ「大トロ車椅子」

又の名を「日本版・最強のふたり」が続々動画製作中!

物理的なバリアに対して人の優しさがそれをカバーしてくれることに感謝するテッド。そんなテッドにこれから何が待ち受けているのか・・。

乞うご期待!

オットー・ネーベル回顧展

オットー・ネーベル(1892-1973年)は、ベルリンに生まれ育った画家。

一昨日まで渋谷文化村で回顧展が開催されました。

ネーベルはナチスの弾圧を受けてスイスのベルンに移住した後も、精力的に制作活動を続けた不屈の精神の持ち主だったようです。

回顧展では、ドイツのバウハウス(美術学校)で親しかったカンディンスキーやクレーの作品も展示されていました。

ネーベルは、建築、演劇、詩作など多分野に活躍の場を広げた豊かな才能の持ち主。

彼の有名な作品『イタリアのカラーアトラス(色彩地図帳)』にはそのユニークさとシンプルさに圧倒されました。

カラーアトラスの絵葉書セット。仕事の合間に目を潤します。

3か月間にわたるイタリア滞在において、各都市での色と形の研究の成果をそれはそれは美しくまとめたケッチブック。

「都市の個性を色彩で表現しよう」と試みた実験のひとつだそうです。

風景の中のモチーフを四角い色面に置き換え、都市の景観を描くという大胆かつお茶目なワーク。

ネーベルの人柄までも映し出しているようです。

ナチスの弾圧をかわし、ライフワークを貫くことができたのもこの人柄の所以かもしれません。

思わずロベルト・ベニーニ監督の映画”Life is Beautiful”を浮かべました。

絶望的な収容所の生活も、父親のユーモアにより息子にとっては最後まで楽しいゲームのままナチスが撤退する、という名作。

そのほか、都市の建築物の輪郭を立方体や結晶体の形にあてはめた「都市の建築シリーズ」は色彩のコントラストが見事。

ネーベルがいかに建築を愛し学んだかがうかがわれます。

作品のタイトルに音楽用語を使用しているものも数々ありました。

ドッピオ・モヴィメント〜二倍の速さで〜とか、コン・テネレッツァ〜優しく〜とか。

演劇や音楽も手がけたネーベルですから「建築シリーズ」同様、「音楽シリーズ」(?)も手がけたのでしょう。

さらにネーベルの作品の中には、「子供の魂から生み出された」と語る色彩豊かな明るい作品もあります。

アートと子ども。

アーティストの感性にはちらりほらりと「子ども」が宿っている。制作に向かう芸術家はその最中は子どもに戻っているのかも。

SHJアーティストのプログラムの中に、

そして国内外の作家の展覧会を訪れるたびに感じます。

 

ブルースセッション@ホーム

“The Christmas Song”

“White Christmas”

“When You Wish Upon a Star”

“I Saw Mammy Kissing Santa Claus”

“Movie Darling~冬の星座~”

“赤鼻のトナカイ”

etc.

シンガーソングライターの石橋和子さんが、クリスマスにちなんだジャズスタンダードナンバーをたくさん用意して練馬区のHさんのお宅へ。

まずはクリスマスムードを演出するために、リビングルームに光をちりばめました。曲に合わせて色や雰囲気を変えていきます。

バラード調に合わせた淡い光。

「星に願いを」では満天の星の光を。

そして「赤鼻のトナカイ」にはサンタやトナカイが飛ぶポップ調。

わあ~!っと、Hさんの瞳もキラキラ輝きました。

ちなみに特別支援教育ではライトをよく使いますが、視覚の弱い方には「見る」動機を促すために光はとても有効です。

そして!

Hさん念願のブルースセッション。

右手の人差し指一本でパソコンを自在に操作するHさんはiPadのドラムアプリでパーカッション担当。クライマックスは石橋さんオリジナルの”もっきんぽっとブルース”。石橋さんとの息のあった演奏は、まるでライブハウスのように盛り上がりました。

「楽しい!自分で演奏しているんだ」

進行性の病などにより以前は出来ていたことができなくなってしまうことがあります。

しかし、方法さえ工夫すればどんな人だってやりたいこと、好きなことを実現し、自分の世界を広げていける・・・

SHJの理念をHさんが目の前で証明してくれました。

ITは身体の不自由な方にとって自己実現を目指すためのツール。仮に身体のわずかな部分しか動かすことができなくても、方法次第では思い描いた世界に漕ぎ出し活動することができます。

しかし、想像力や創造性という感性の部分はITには任せられない。

こんなことしたい!作りたい!自分を表現したい!

そんな気持ちに限りなく寄り添い、その場で即実現させてしまうところはやはりプロのアーティストの技ならではです。

アーティストとの温もりのあるコラボレーションにIT技術が少し加わることでさらにワクワクが増える。活動を通して、今回もスタッフにとって気づきと学びがありました。次回は足の指も使って演奏をバージョンアップさせよう、という楽しい計画も!

在宅訪問での活動がより深みのあるものになりそうです。

石橋和子Official Website

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