新しいアーティストボランティアの初回活動を見学しました。
編み物作家による
「毛糸でなにができるかな?」
というタイトルで、
アナウンサーでもあるアーティストはまずは毛糸にまつわる絵本を読んでからスタート。
1ラウンド目に集まったのは小学低学年~中学年の3名とお母さん合わせて5名。
作るものは、ポンポンかフリンジにリボンをあしらったペンダント。ブレスレットや髪飾りにもできるように材料も豊富にアーティストが用意。
見本を見ながら全員がペンダントを選びました。
毛糸は色の美しさや肌触りの心地よさなど魅力たっぷり。見ているだけで、触っているだけでなんだか癒されるとお母様。
そんなおしゃべりの最中も子どもたちはクリクリと目を動かしながら好きなのを選んでいます。
モコモコふわふわのモヘア毛糸を見つけて、
「わあ、気持ちいい。これなんてどう?」
と思わず促してしまった私。
しまった!余計なお世話は要りませんでした。
「こういうの私嫌い。それよりこっち」
大人の提案なんてうるさいだけ。子どもは、
「私が選ぶの!」
私は私よ!というオーラを放ちながらじっくりと探しています。
そんな様子を、見るとも気にとめるともなくマイペースで作業するのは男の子。
ピンと揃えた4本の指に毛糸をくるくると巻き、別に選んだ毛糸でしっかり結びます。点滴をつけていても、不便さから工夫が生まれたのでしょう。器用に手を動かしています。ゆっくりゆっくり。
ハサミを使う段になるとさらに丁寧に、慎重に。不自由さがあると考えて工夫する力がつくんだな~と関心して見ているうち、1つ目が完成。
男の子は1つ作ってはさらりと、
「ありがとうございました」
互いにあいさつをして病室へ。
クールでかっこいいなあ、と後ろ姿を見送る。
女の子二人はニコニコしながら首にかけて部屋に戻る気配なし。
「もう一つ作る?」
「うん!」
さて次はどんな色?
意外や意外。
1つ目とまったく同じ色の組み合わせを選んだ子がいました。
「違う色にしたら?こんなにあるんだから」
と今度はお母さんのアドバイス。
「いいの!」
ピシャリとどこか凛としたレディーの風格。
色も大きさも全てそっくりの2つのペンダント完成。
「一つはお友達にプレゼントするの」
「そうか、仲良しとお揃いでオシャレするんだね」
「うん!」
楽しみだね。
私は私。自分で決めるの。
そうだったね。
何を作るかも、色も大きさも、そして完成したらどうするのかも、ぜ~んぶ
自分で決めるの!
満足気な笑みがこぼれ、心なしか、胸をえへん!と張ったように病室に戻って行きました。
目の前で体ごと大切なことを教えてくれる子どもたち。
今日も心があったかい。
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