今日はプロボノ支援企業の方の活動見学にアシストしました。
すでに始まっているところへ、気は急くところ、まずは病棟の外で手洗いうがい。
そこへ、水の流れる音、うがいのゴロゴロの音をかき消すほどの拍手や笑い声が病棟の扉から漏れてきました。
始まるにつれ賑やかになっていくのはいつものこと。
でも途中から活動に参加することは今までなかったので、まるで拍手喝采の劇場にそっと扉を開けて遠慮がちに入った時の突然の感動に包み込まれた、そんな瞬間でした。
ジャグリングなどの曲芸が専門のRYUさんのパーフォーマンスは本当にダイナミック。
すごい!
つい口に出してしまいます。
それを見る親子の笑顔はまるで病院にいるというより、遊園地にでもいるみたいに生き生きと楽しそう。
プレイルームでのパーフォーマンスを終え、個室へ。
ここでも一人一人にすごい技を、子どもたちにもできるように工夫して道具を用意するRYUさん。
「すごい技」の成功に、
”やった~!”
”わーい!”
その得意そうな表情といったらありません。
今日はちょうど「病棟の写真屋さん」の日。
一人一人の顔をバチっと写真に収めてプレゼントする日です。
カメラマンのsay phptographerさんはシャッターチャンスを逃しません。
活動している子どもの心から嬉しそうな顔とお母さんの満面の笑顔の写真は、成長の記録とともに、闘病を頑張った誇りとして大切にする、と喜んでくださっています。
さて、個々のアーティストの活動を繰り返し見て感じること。
子どもたちの期待感の中でアーティストは成長し続けているということ。
かけがえのない一人ひとり違う存在に対し、
その反応や表情から、今ここでどうしたら目の前の子が笑顔になるのかを懸命に読み取って、どう形にしていくかを毎回学び工夫しているということ。
RYUさんの子どもへの接しかたに感動した場面がありました。
活発な子どもへの対応は元気よく。
知らないひとへの緊張からちょっと俯き加減の子、そんなおとなしい子どもには正面からは語りかけません。斜め横くらいの角度の立ち位置でほんのすこし視界に入れてもらいます。
プレゼントのバルーンを、
「このひねりが難しいんだよな~」とか独り言を言いながらひたすら一生懸命作ります。渡す時は、
「はい、どうぞ」
ではなくて、膝の上に下ろしている小さな手に、横から滑らせるようにそうっと触れさせます。
バルーンをすぐに手に取ったその子は一瞬でキラキラの笑顔に変わりました。
嬉しい!ありがとう!というメッセージがこもっていることはすぐにわかる。RYUさんもすぐにありがとう、と静かに伝えていました。
一人一人に合わせたこの向き合い方は、これまで重ねてきた活動から少しずつ得た子どもたちからの教え。
活動を通してアーティスト含め、すべてのSHJスタッフが得た大きな気づき。それは、
今目の前にいる子どもの存在、そして子どもたちの真っ直ぐ見上げる眼差しほど、大人の感性を洗い清めてくれるものはない、ということ。
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