新出生前診断、一般診療に!?

ちょうどひと月前の2/8、新聞による報道を受け、「出生前診断」「旧優生保護法への批判」の矛盾について書いた。

「出生前診断」と「旧優生保護法への批判」の矛盾

1/29の「日本産婦人科学会が出生前診断実施施設を拡大する方針を固めた」という報道。

そして、

1/31の「旧優生保護法のもと15歳で強制手術をされたとして、60歳代の女性が損害賠償を求める訴訟を起こしたことで旧法の非人道性が叫ばれ、謝罪や補償を求める動きが広がりそうだ」という報道。

前者が「命の選別」という観点からほとんど問題視されていないことに釈然としないでいた矢先、旧優生保護法が「非人道的措置」だとして批判の的となっているという指摘がほぼ同時に伝えられたのだ。

このことについて2/8にブログを書きながら、

染色体異常の方の存在そのものを否定することになり、旧優生保護法の考え方と重なるじゃないか!

と痛くなるほど首をひねったものだ。

取り立てて関連性を持って「出生前検診の拡大」を疑問視する声すら上がらない。

そして3/4。

新出生前診断が一般診療になるという新聞記事を見つけて体が固まった。

理由や見通しなどは書かれている。

だが、何を目指しているのかは明記されず。

「安易な命の選別」にお墨付きを与えているような気がしてならない。

診断が認められる対象はダウン症、13、18トリソミー。

受診できるのは35歳以上、過去に染色体異常のある子を出産した妊婦など。

開始した2013年ごろには実施医療機関が15から2017年暮れには89にまで増えている。

移行後は臨床研究の詳細な計画書の提出や倫理委員会での審査が必要なくなるというから、実施場所が増加し診断を受ける人も増えるのだろうなと予想できる。

ふぅっとため息ひとつ。

人権や命の尊厳に関わる社会の動きを思うと、何か置いてけぼりを食っているような気がしてならない。

資料:

昨年9月までに受診した妊婦の総数は約51000人

陽性判定が933人

そのうち781人が羊水検査受診

そのうち異常が確定した人の90%が人工妊娠中絶を選択

日本産婦人科学会研究チーム調べ