つれづれにっき〜スマイリングな日々〜

車椅子で移動するということ

車椅子ユーザーの友人の家へ

最近、友人が車椅子生活を余儀なくされることになった。

生活が一変してから

なかなか外出できない

一人で買い物に行けない

そんな彼女の住む部屋へ行った。

彼女の暮らしの中に入って

どんな日常を送っているのか知りたい

できることをしたい

そんな思いで

新幹線に揺られ彼女のもとへ。

遠方であることもあり

なかなか行けずにおり

普段は電話で長話をするばかりだった。

彼女がどんなことに困っているのか

肌で感じたくて

事務所が休日の日を選び

他のことを一切お休みして

この日は彼女のことに集中するつもりで。

すぐそこにある”段差”

まず私が体感したのは物理的な”段差”!

1階に引っ越したとはいえ

エントランスには3cm

そして玄関には11cmの段差がある。

紹介した通販でスロープを購入していたので

一緒に取り付けると

これ、バッチリだね!

と喜ぶ彼女の健気さに少し目が潤んだ。

部屋に入ると

思わず掃除道具を探してしまうほど

身体が思うように動かない彼女の生活を

一瞬で垣間見ることになった。

町に出よう!

さて

ひさしぶりに◯◯◯駅まで行って

お気に入りのイタリアンでランチしよう

服が買いたい

本屋へ行きたい

インテリアショップも行こう

ということになった。

あちこちで幅を効かせる”段差たち”

車椅子を押してみると

街に蔓延る段差の多さに圧倒された。

普段不便に思わないことも

(実は加齢のせいかちょっとした段差で躓くことはあるのだが・・・)

一瞬一瞬と言って言い過ぎでないほど

気づきの連続だった。

スロープが設置されている場所でも

かなりの力がないと自力で昇ることは難しかったり

押す立場としても急すぎで

実際の彼女の体重の何倍もの負荷を感じてしまう。

スロープを上がった先でホッとするのはまだ早く

そこが角だったりすると

車椅子のホイールの径が大きいと曲がりきれずに

何度か切り返しが必要だったりする。

スロープは降りるときには恐怖を伴うと彼女。

スーパーで買い物を終えて

スロープを降りようとしたとき

押し(引き)ながらものすごい集中力を要したものだ。

院内学級での出来事を思い出した。

〜SHJヒストリー7 入院してたって遠足!〜芸術鑑賞会という非日常を味わってワクワクする子どもたちの表情が忘れられないものになりました。この非日常を日常にできたらと念じて花開いたの...

駅では

改札の幅があと2cm広ければすうっと通れるのに・・

と思うくらいの車椅子にとって微妙な狭さに遭遇。

やれやれと引っかかりながらなんとか通過して

エレベーターにたどり着き

どうぞ!と列をあけてくれた周りの方の親切に救われた。

しかしエレベータというのはどこも

見つけにくいところにあるものだということも負の発見。

バリアフリーコンフリクト

そしてホーム。

今度は自分の中で

もやもやがいまだに居座る答えのない葛藤を抱くことに。

点字ブロックは視覚障害の方にとって

命を守るほど大切なサイン。

しかしこれが車椅子ユーザーにとっては

がったんごっとんとアップダウンして

スムーズに前進できないかなりのバリア。

これは前に一度綴った

バリアフリーコンフリクト

というもの。

そう、こっちを立てればこっちが・・・

といった事象はあちこちにあり

社会を完全にバリアフリーにすることは

不可能なのだ。

〜バリアフリーの怪・・;)〜怪シリーズで書いてきた公共交通機関での謎 1 優先席の怪 2 駅ホームエレベーターの怪 3 ホームドアの怪 すべてバリア除去が趣...

こころの”段差”

さてもう一つ体感したのが

こころの”段差”。

車椅子の前をスレスレで横切る人は少なくない。

これすごく危ないし、乗っている本人は

声を上げるほどの恐怖だ。

この恐怖とは自分が被るかもしれない害ではなく

相手にぶつかって怪我をさせてしまうのではという心配の方。

「あ、すみません!」

とは横切った人の言葉ではなく

思わず出た彼女の言葉。

*****

駅ビルのエレベータに乗ろうとしたが

表示をが見つからず

案内窓口で聞くと

「すぐそこなんですが

わかりずらいところにあるんですよね〜」

とにこやかに(なんで?)答えてくれました😭。

方向を指さしながら説明してくれるのはいいけど

すぐそこなら案内してくれたっていいのに〜〜〜〜

他人事だと思って・・・

と、怒りの気持ちが込み上げる。

胸に付けてるコンシェルジュって名札はなんのために?

不自由なく歩けるんでしょ。

こっちはエスカレータも階段も使えない

車椅子ユーザーだよ!

何よ、気取っちゃって😠。

コンシェルジュさんに対する私の心の中はそんな感じなのだけど

友人にとってはそんなの日常茶飯事なんだろう。

こうしてくれりゃいいのに。

とか

人権意識の低さってこういうところにあるよね。

などど言おうものなら彼女から

「それ普通だよ」

大抵そう答えが返ってくるし

それを聞くのが辛いから言葉にせず仕舞い込んでしまった。

心の中は釈然とせず

この世の不条理に鬱々となる。

微力ながら・・・

当事者の生きにくさは

物理的なものに加え

マジョリティである健常と呼ばれる人たちの

無神経さや想像力の欠如からくる。

あ、すみません!

と言った彼女の言葉に

この社会の縮図を見た思いだ。

不自由ない人用に作られた社会の構造を

当然のものとして生きることに

恥ずかしさを感じた1日だった。

感じた、と過去のことにしてはいけない。

これからも

時間が許す限り彼女のヘルプに出向きたいし

取り組む活動を通して微力ながら

障がい者の存在とその生きずらさを伝えていきたい。

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