入院している子どもの気持ちはどのようなもので
活動がどのように子どもに
意識の変化をもたらしたのか・・・。
それは
主体性を持って活動する時間が保障され
自己肯定感が生まれたことで
その説明がつくような気がします。
治療や投薬、病棟での生活スケジュールは決められていて
自分はここでは受け身の存在。
病気になってしまってみんなに迷惑をかけているから
やりたいことは我慢しなくてはならないし、
お医者さんの言うことは絶対。
看護師さんや保育士さんも一生懸命世話をしてくれているから
これ以上困らせてはいけないんだ、と
子どもは人知れず思い込みます。
まるでそれが使命であるかのように。
それ以前の問題として
毎日が成長期にある子どもにとって、
狭い空間に閉じ込められ辛い治療を余儀無くされ、
命と向き合い生活するという不条理は、
否応なしに心に大きな傷を負わせます。
入院が決まった当初は拒絶したい気持ちに苛まれますが、
徐々に病棟での生活に慣れていきます。
しかし、「なぜ自分が」という怒りや悲しみは
折に触れ子どもを襲います。
早く退院してもとの生活に戻ること、
それしか考えることができない。
今までの全て
と言っていいくらいの自分の世界を奪われ、
友達と引き離されてしまったのです。
ボランティアが来て何かして慰めてくれるらしいけど、
かわいそうな子なんかじゃない。
放って置いて欲しい。
そう内向してしまうのはごく自然なことです。
しかし、スマイリングホスピタルジャパンのアート活動は、
無理強いされず参加してもしなくても良い、
みるだけでも、ちょっとだけ参加してみることだってできる。
決定権は自分にある。そう意識することから、
してもらう、同情される、という捉え方は生まれません。
活動の時は自分の気持ちに従っていいんだ、
と無意識に自分を解放します。

プレイルームで何かやってるから、行ってみようかな。
ほんの少しでもそんな風に思えたら、
子どもたちは、これまでの閉塞感の中では起こらなかった
「自分の気持ちが動くこと」に遭遇して、
嬉しい気持ちと戸惑う気持ちが混在した
不思議な気分を味わうように感じます。
自分の気持ちに耳を傾けていいんだ、
自分は自分なんだ、と。

面白そうなこと
それをするかしないか、見るだけかの自由が
目の前に与えられると、
どうしようかな、と考える時間ができる。
すると、
誰が強いたわけでもないのに
主体性を葬り知らず知らず自分の気持ちに蓋をしていたことに気づく。
この瞬間は、閉塞感から開放される最初のステップかもしれません。
治療最優先の入院生活も子どもにとっては成長の場、
必要なのは主体的な活動です。
施されるばかりの受け身の生活を
自らの力で成長する場にできるように。
一人の人間として生きる喜びを感じることができますように。
子どもの主体性に主眼を置くために
子どもが自分から動きたくなるような環境作りを最大限に意識して
入院生活をトータルな成長の場にしたい!
SHJが取り組む子どもが自分から動きたくなるような環境作り
とはまさに
定期的参加型プロフェッショナルアートで主体性を引き出すこと。
定期的なアート活動は闘病の力となって
子どもたちを前向きに変容させます。
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