〜ベッドサイド授業の学習環境づくり〜

 決め手は角度!そして教員の手がフリーになること。

院内学級にいた頃、ベッドサイド授業、というのがありました。

安静第一の状態であれば、当然、授業はお休みします。

でも、体調がすぐれないけれど、医療面で問題がなく、

負担のかからないペースで個別に学習できる状態の子どもには、

ベッド脇で授業をします。それがベッドサイド授業。

もちろん、いくら医師が勉強できる状態だよ、と言っても自分の体調や気持ち次第で

お休みすることもあります。

座ることのできる子はベッド上に座ってベッドテーブルの上に教科書やノートを広げて。

けれど、

体調が悪いけれど学習する意欲がある・・。

先生と話だけでもしたい・・。

という子もいます。

そんな生徒とは、教科書を読んで聞かせたり、意見をゆっくりと話し合ったり。

または世間話で少し元気が出たり、好きな芸能人の話で盛り上がれば

もっと元気が出る。

だけど、そればかりしているわけにはい来ません。

学校の授業ですから。

子どもはもとの学校に帰った時のことを考え、少しでも遅れをとりたくない、という焦りもあります。

その子の体調や気分と相談して、気持ちにいかに寄り添っていくのかが院内学級の教員にとって腕の見せどころ。

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学習をしたいけれど、起きることが困難な子は他にもいます。

術後で固定されていて動けない。

足の骨を牽引中。

さらに、

重度の子どもだったら普段から医療機器をつけながら横になって生活しています。

褥瘡を防ぐために体位を変えてもらいながら一定の時間同じ向きで、という子もいます。

そのような状態で、教員はどのようにして教科書や教材を提示しているのでしょう。

多くの場合、片方の手で子どもの見やすい角度に調整しながら、もう片方の手でページをめくったりします。

そうなると、活動はそれだけで精一杯。

教員も肩や腕が疲れてしまうし、見やすい角度に固定するのもままならず、

不安定な状態になってしまいます。

そこで、SHJの「学びサポート」では、ベッド柵やサイドテーブルに固定するアームを使用しています。

上下左右だけでなく、微妙な角度に調整できるので横臥位の場合もその向きに合わせることができます。

もちろん、上半身を少し起こす場合もその角度に合わせられます。

スイッチだってこの通り!子どもの動かしやすい装置、環境を作ります。

視線入力装置トビーを使う時は、モニターの重さをしっかりと支えられる比較的大きなアーム(パソッテル)を使います。

現在の院内ベッドサイド授業ではタブレットなどが導入されているはずですが、こちらも”支える”ことに課題があるように思います。

文科省には、寝ている状態でも教材を提示し、子どもと教員がやりとりしやすい器具にも予算をお願いしたい!

病気や障がいと闘っている子どもたちへの学習支援とは、本人の状態に寄り添った、心地よく学習する環境作りがまず大事。

細かな工夫と配慮があって初めて、教員たちの教材も活きてくるのです。