子どもが変わる!家族が変わる!現場が変わる!

〜アートが引き出す子どもの内なる力〜

とでも副題をつけましょうか。

病室のベッドに横になる子どもに

生き生きとした表情が生まれるとき

それは何よりの家族の喜びです。

音楽の力、そしてファシリテーターとしてのアーティストの力を

強く感じるエピソードが愛知地区から届きました。

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音楽家のアーティスト2名

スーハーハーこと

箕浦恭代さんと千葉昌代さん。

プレイルームでの活動が終わり

各個室を訪問した時のこと。

大きな瞳を見開いて虚空を見つめている、

ピンク色の肌をした可愛らしい赤ちゃんのベッドサイドで。

「見えているのか分からないです」

「この子に音楽が分かるのかどうか・・・」

と付き添いのお祖父さんは、

いきなり現れたアーティストの受け入れに、

最初は消極的な様子でした。

「聞こえているのかも・・・とにかく反応がないので」

そこでアーティストは

赤ちゃんから少し離れたところで、

赤いシェーカーを振ってみました。

向かって右。そして左側。

すると眼では追わないものの、

かすかに「はっ!」と表情を変えたかに見えました。

確かに音に反応しているように見えたのです。

歌い始めると、

赤ちゃんはしきりに声をあげはじめました。

しかもちゃんと歌の音階にあわせて。

とても積極的に

声だけでなく、

腕を動かしたり、顔の表情を変えたり。

ふとお祖父さんを見ると

涙をしきりに拭っていました。

「この子のこんな様子を初めて見ました。

こんなに反応するなんて」

そこに居合わせた

チャイルドライフスペシャリストや

保育士さんらもみな

涙を落としていました。

さらにアーティストは、

その子が

「もっと歌って!私わかるから!私も歌えるから!」

と言ってくれているようにしか見えなかった

といいます。

「人の声のぬくもり」

「機械再生ではない、生の歌声」に

どれだけ力があるのか、

小さな命に教えてもらっていると。

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子どもの見える、聞こえるにさえにも

諦めと悲嘆を隠さなかったお祖父さん。

でも心の中では

誰がなんと言おうと

絶対に聞こえている、

見えている

と家族は確信しているのです。

私もそうです。

反応が感じられないなど

見た目で決めつけることはしたくない。

そもそも誰が決めることではないんです。

医療者に聞いたとしましょう。

「明るさぐらいはわかると思います」

「耳はわずかに聞こえているようです」

ぐらいの返答しか、経験上ありませんでした。

授業を組み立てるために

生徒の情報が欲しくて主治医を捕まえて聞くことは

しょっちゅうでしたが。

そして家族はといえば

とかく身内を低く見積もってしまいがち。

障がいが重いため

「見えているのかわかりません」

「聞こえていないと思う・・」

そんな一瞬のやりとりで

私たちが活動をストップしてしまったら

そこでおしまい。

たくさんの可能性を秘めているのが子ども。

そこを敬って大切にして

感性に触れるアートのシャワーを浴びせたいのです。

子どもの少しの変容も見逃さず

確かに参加しているのを感じとった時

家族はこどもの可能性に気づき

諦めや悲嘆など拭い去り

どんな状態だって子どもは成長することを確信するでしょう。

私たちもそこを信じて家族も巻き込んでいけたらと思っています。

わずかな反応しかないように見える子どもも

周りの働きかけ次第で変わります。

そしてそれを見た家族も変わります。

現場の保育士や医療スタッフも

目の前の子どもの変容から

これまで見ることのなかった内なる力に感動します。

そして

私たちアーティストとスタッフは

その場の空気の変化の中で

子どもたちから学びのプレゼントを

いただいています。

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